タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

管用平行ねじ用タップ/管用テーパねじ用タップ



主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”4)機能又は用途による分類 > 4.3)ねじの種類による分類”に分類されている用語のうち、『管用平行ねじ用タップ』、『管用テーパねじ用タップ』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”4)機能又は用途による分類 > 4.3)ねじの種類による分類”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『管用平行ねじ用タップ』、『管用テーパねじ用タップ』などの用語が定義されています。

ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.3)ねじの種類による分類


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.3)ねじの種類による分類

番号: 1455

用語: 管用平行ねじ用タップ

定義:
管用平行ねじのねじ立て
(※1)に用いるタップ(JIS B 0202、JIS B 4445 (※2)参照)。

対応英語(参考):
taps for parallel pipe thread


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.3)ねじの種類による分類

番号: 1456

用語: 管用テーパねじ用タップ

定義:
管用テーパねじのねじ立てに用いるタップ(JIS B 0203、JIS B 4446
(※2)参照)。
備考:
テーパタップ
(※3)と平行タップとがある。

対応英語(参考):
taps for taper pipe thread


(※1)
ねじ立てとは、タップでめねじを加工することを言います。

(※2)
JIS B 0202、JIS B 0203、JIS B 4445、JIS B 4446 は、以下のJIS規格になります。

JIS B 0202
管用平行ねじ

JIS B 0203
管用テーパねじ

JIS B 4445
管用平行ねじ用タップ

JIS B 4446
管用テーパねじ用タップ

JIS B 0202(管用平行ねじ)では、管用平行ネジについて規定されているもので、管、管用部品、流体機器などの接合において、機械的結合を主目的とするネジに適用されます。
管用平行ネジの種類は、管用平行おねじ及び管用平行めねじとし、管用平行おねじの等級は、有効径の寸法許容差によって、A級とB級とに区分されます。
管用平行ねじの表し方は、”G”の記号をもって表されます。
おねじの場合は、ネジの呼びの後に等級を表す記号(A又はB)をつけます。
左ねじの場合は、更にそれらの後に LH の記号を付けます。
例1.おねじA級の場合 ⇒ G11/2A
例2.おねじB級の場合 ⇒ G11/2B
例3.めねじの場合 ⇒ G11/2
例4.左ねじの場合 ⇒ G11/2ALH

JIS B 0203(管用テーパねじ)では、管用テーパねじについて規定しているもので、管、管用部品、流体機器などの接合において、ねじ部の耐密性を主目的とするネジに適用されます。
管用テーパねじの種類は、管用テーパおねじ、管用テーパめねじ及び管用平行めねじがあります。
なお、ここでいう管用平行めねじは、管用テーパおねじに対して使用するもので、JIS B 0200(管用平行ねじ)に規定する管用平行めねじとは寸法許容差が異なります。
管用テーパねじの表し方は、テーパおねじを記号”R”、テーパめねじを記号”Rc”、平行めねじを記号”Rp”を用いて表します。
左ねじの場合は、それらの後に LH の記号を付けます。
例1.テーパおねじの場合 ⇒ R11/2
例2.テーパめねじの場合 ⇒ Rc11/2
例3.平行めねじの場合 ⇒ Rp11/2
例4.左ねじの場合 ⇒ R11/2LH
なお、ネジの呼び PT31/2 及び PT7〜PT12 の管用テーパねじ、並びにPS31/2 及び PS7〜PS12 の管用平行めねじは附属書に規定されています。

JIS B 4445(管用平行ねじ用タップ)では、呼びG1/16〜G4の管用平行ねじのねじ立てに用いる管用平行ねじ用タップについて規定されています。

JIS B 4446(管用テーパねじ用タップ)では、呼びRc1/16〜Rc4の管用テーパねじ及び呼びRp1/16〜Rp4の管用平行ねじのねじ立てに用いる管用テーパねじ用タップについて規定されています。
管用テーパねじ用タップの種類は、対応するめねじによって、管用テーパねじ用テーパタップ及び管用テーパねじ用平行タップの2種類になります。

(※3)
テーパタップとは、テーパねじのねじ立てに用いるねじ部にテーパが付いているタップのとです(下図参照)。
テーパタップ
テーパタップ