タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

左スパイラルタップ/スパイラルポイントタップ



主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”4)機能又は用途による分類 > 4.4)溝の形態による分類”に分類されている用語のうち、『左スパイラルタップ』、『スパイラルポイントタップ』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”4)機能又は用途による分類 > 4.4)溝の形態による分類”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『左スパイラルタップ』、『スパイラルポイントタップ』などの用語が定義されています。

ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.4)溝の形態による分類


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.4)溝の形態による分類

番号: 1463

用語: 左スパイラルタップ

定義:
(※1)が軸線に対して左にねじれているタップ。
右ねじ
(※2)の場合、切りくずが進行方向に排出される。(210)
左スパイラルタップ
左スパイラルタップ

対応英語(参考):
left hand spiral fluted tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.4)溝の形態による分類

番号: 1464

用語: スパイラルポイントタップ

定義:
食付き部
(※3)の切れ刃(※4)側の溝を数山斜めに削りとって、切りくずが容易に進行方向に排出されるようにしたタップ。
ポイントタップともいう。(205、206、208)
備考1.
直溝
(※5)があるものとないものとがある。
備考2.
油溝があるものとないものとがある。
スパイラルポイントタップ
スパイラルポイントタップ

対応英語(参考):
spiral pointed tap


(※1)
溝とは、隣り合った切れ刃とヒールとの間の切りくず排出のための凹んだ部分のことです(下図参照)。
溝・溝幅・溝底の径
溝・溝幅・溝底の径

(※2)
右ねじとは、軸方向に見たとき、時計回り(右回り)にたどれば、その人から遠ざかるようなねじのことです。

(※3)
食付き部とは、タップが工作物に食い付いて、切削又は盛り上げながらタップ自身を案内する部分のことです(下図参照)。
食付き部及び食付き部の長さ・先端径・面取り、完全ねじ山部、完全ねじ山部の長さ
食付き部及び食付き部の長さ・先端径・面取り、完全ねじ山部、完全ねじ山部の長さ

(※4)
切れ刃とは、すくい面が逃げ面につながる部分のことです(下図参照)。
切れ刃、すくい面、ヒール
切れ刃、すくい面、ヒール

(※5)
直溝とは、タップの軸に対して平行な溝のことです(下図参照)。
直溝
直溝