タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

むくタップ/溶接タップ/ろう付けタップ



主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”2)構造による分類”に分類されている用語のうち、『むくタップ』、『溶接タップ』、『ろう付けタップ』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”2)構造による分類”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『むくタップ』、『溶接タップ』、『ろう付けタップ』などの用語が定義されています。

ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【a)タップの種類 > 2)構造による分類


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 2)構造による分類

番号: 1201

用語: むくタップ

定義:
ねじ部
(※1)とシャンク(※2)とが同一材料からなり、一体となっているタップ。
むくタップ
むくタップ

対応英語(参考):
solid tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 2)構造による分類

番号: 1202

用語: 溶接タップ

定義:
ねじ部にシャンクを溶接したタップ。
溶接タップ
溶接タップ

対応英語(参考):
welded tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 2)構造による分類

番号: 1203

用語: ろう付けタップ

定義:
刃部
(※3)の材料をボデー(※4)又はシャンクにろう付け(※5)したタップ。
ろう付けタップ
ろう付けタップ

対応英語(参考):
brazed tap


(※1)
ねじ部とは、食付き部を含んだねじ山のある部分のことです(下図参照)。
ボデー、全長、ねじ部、ねじ部の長さ
ボデー、全長、ねじ部、ねじ部の長さ

(※2)
シャンクとは、タップの柄部のことです(下図参照)。
使用に際してこれを保持します。
シャンク

(※3)
刃部とは、タップの切削に直接あずかる部分のことです。
切れ刃(すくい面が逃げ面につながる部分)、すくい面(切削を営む主体となる面)及び逃げ面からなります。

(※4)
ボデーとは、タップの基幹部、それ自身が切れ刃を形成するか、又はブレード若しくはチップを保持する部分を含めた全体のことです。
シャンクタイプのタップの場合は、シャンク前端からねじ部先端までの部分になります。

(※5)
ろう付けとは、ろうを用いて母材をできるだけ溶融しないで行う溶接方法のことです。
詳しくはこちらを参照ください。
溶接用語-アーク溶接,溶接機,方法,種類,記号,TIG,ガス,スポット,継手,開先等-JIS規格