タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

ハンドタップ/等径ハンドタップ/先タップ/中タップ/上げタップ



主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類”に分類されている用語のうち、『ハンドタップ』、『等径ハンドタップ』、『先タップ』、『中タップ』、『上げタップ』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”a)タップの種類”の分類の中で、”4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『ハンドタップ』、『等径ハンドタップ』、『先タップ』、『中タップ』、『上げタップ』などの用語が定義されています。

ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類

番号: 1411

用語: ハンドタップ(※1)

定義:
一般に使用するタップ。
主に機械でねじ立て
(※2)を行うが、手作業で使用することもある。(110、111、112、113)
備考:
ショートマシンタップともいう。
ハンドタップ(ショートマシンタップ)
ハンドタップ(ショートマシンタップ)

対応英語(参考):
hand tap,
short machine and hand tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類

番号: 1412

用語: 等径ハンドタップ

定義:
ハンドタップのうちの等径タップ
(※3)
備考:
一般に食付き部の山数
(※4)によって、先・中・仕上げのタップに分けられる。

対応英語(参考):
regular hand tap,
ordinary hand tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類

番号: 1413

用語: 先タップ

定義:
等径ハンドタップのうちで、食付き部の山数が7〜10山のタップ。(202)
先タップ
先タップ

対応英語(参考):
taper (hand) tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類

番号: 1414

用語: 中タップ

定義:
等径ハンドタップのうちで、食付き部の山数が3〜5山のタップ。(201)
中タップ
中タップ

対応英語(参考):
plug (hand) tap


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > a)タップの種類 > 4)機能又は用途による分類 > 4.2)用途による分類

番号: 1415

用語: 上げタップ

定義:
等径ハンドタップのうちで、食付き部の山数が1〜3山のタップ。(200)
上げタップ
上げタップ

対応英語(参考):
hottoming (hand) tap


(※1)
ハンドタップに関連するJIS規格には、以下などがあります。

JIS B 4430
メートルねじ用ハンドタップ

JIS B 4432
ユニファイねじ用ハンドタップ

JIS B 4430(メートルねじ用ハンドタップ)では、呼びM1〜M68 のメートル並目ねじ及びM1×0.2〜M100×6 のメートル細目ねじのねじ立てに用いるメートルねじ用ハンドタップ(メートルねじ用ショートマシンタップともいう)について規定されています。
メートルねじ用ハンドタップの種類は、形状によってフルダイヤメータシャンクタップ、ネック付きタップ及びレリーブシャンクタップの3種類になります。

JIS B 4432(ユニファイねじ用ハンドタップ)では、呼びNo.1-64UNC〜4-4UNC のユニファイ並目ねじ及び呼びNo.0-80UNF〜1・1/2-12UNF のユニファイ細目ねじのねじ立てに用いるユニファイねじ用ハンドタップ(ユニファイねじ用ショートマシンタップともいう)について規定されています。
ユニファイねじ用ハンドタップの種類も、形状によってフルダイヤメータシャンクタップ、ネック付きタップ及びレリーブシャンクタップの3種類になります。

(※2)
ねじ立てとは、タップでめねじを加工することを言います。

(※3)
等径タップとは、ねじ部の径が等しく、食付き部の山数が異なる2本以上を一組としたタップのことです。

(※4)
食付き部の山数とは、食付き部の長さ(軸に平行に測った食付き部の長さ。以下の図参照)の内の山数のことです。
食付き部及び食付き部の長さ・先端径・面取り、完全ねじ山部、完全ねじ山部の長さ