ねじ山のデデンダム/アデンダムの基準寸法/デデンダムの基準寸法
主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”b)タップの要素”に分類されている用語のうち、『ねじ山のデデンダム』、『アデンダムの基準寸法』、『デデンダムの基準寸法』のJIS規格における定義その他について。
金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”b)タップの要素”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『ねじ山のデデンダム』、『アデンダムの基準寸法』、『デデンダムの基準寸法』などの用語が定義されています。
ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【b)タップの要素】
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2021
用語: ねじ山のデデンダム
定義:
有効径(※1)から谷の径(※2)までの半径差(JIS B 4446(※3) 参照)。
備考:
テーパタップ(※4)などでは、ねじ山形によってねじ部の精度(※5)が決められるので、そのねじ山形の状態を表すのに用いるもの。
量記号(参考):
−
対応英語(参考):
dedendum of thread
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2022
用語: アデンダムの基準寸法
定義:
ねじ山のアデンダム(※6)の基準の高さ。
量記号(参考):
ba
対応英語(参考):
basic size of addendum
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2023
用語: デデンダムの基準寸法
定義:
ねじ山のデデンダムの基準の高さ。
量記号(参考):
bd
対応英語(参考):
basic size of dedendum
(※1)
有効径とは、ねじ溝の幅がねじ山の幅に等しくなるような仮想的な円筒(又は円すい)の直径のことです。
この場合、ピッチ(ねじの軸線を含む断面において、互いに隣り合うねじ山の相対応する2点を軸線に平行に測った距離)が規定のピッチに等しいときは単独有効径に等しくなります。
(※2)
谷の径とは、ねじの谷底(ねじ溝の両側のフランクを連絡する面)に接する仮想的な円筒(又は円すい)の直径のことです。
(※3)
JIS B 4446 は、以下のJIS規格になります。
JIS B 4446
管用テーパねじ用タップ
この規格では、呼びRc1/16〜Rc4 の管用テーパねじ及び 呼びRp1/16〜Rp4 の管用平行ねじの、ねじ立て(タップでめねじを加工すること)に用いる管用テーパねじ用タップについて規定されています。
(※4)
テーパタップとは、テーパねじのねじ立てに用いるねじ部にテーパが付いているタップのことです(下図参照)。
テーパタップ
(※5)
ねじ部の精度とは、ねじ部の径の許容差、公差及び公差位置、並びにピッチの許容差及び山の半角の許容差による精度をいいます。
(※6)
ねじ山のアデンダムとは、有効径から外径(ねじの山の頂に接する仮想的な円筒又は円すいの直径)までの半径差のことです。
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