谷底／谷の丸み／フランク／右ねじ／左ねじ／ボデー／全長／刃部
主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語（タップ）において、”b）タップの要素”に分類されている用語のうち、『谷底』、『谷の丸み』、『フランク』、『右ねじ』、『左ねじ』、『ボデー』、『全長』、『刃部』のJIS規格における定義その他について。
金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類（構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類）タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部：タップ（JIS B 0176-1）において、”b）タップの要素”に分類されているねじ加工工具用語（タップ）には、以下の、『谷底』、『谷の丸み』、『フランク』、『右ねじ』、『左ねじ』、『ボデー』、『全長』、『刃部』などの用語が定義されています。
ねじ加工工具用語-第1部：タップ（JIS B 0176-1）
⇒【b）タップの要素】
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2031
用語： 谷底
定義：
ねじ溝の両側のフランクを連絡する面（JIS B 0101（※1） 参照）。
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
root
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2032
用語： 谷の丸み
定義：
谷底に円弧部があるとき、その半径。
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
root radius
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2033
用語： フランク
定義：
山の頂（※2）と谷底とを連絡する面。
軸線を含んだ断面形では、一般に直線になっている。（JIS B 0101 参照）。
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
flank
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2034
用語： 右ねじ
定義：
軸方向に見たとき、時計回り（右回り）にたどれば、その人から遠ざかるようなねじ（JIS B 0101 参照）。（411）
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
right-hand thread
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2035
用語： 左ねじ
定義：
軸方向に見たとき、逆時計回り（左回り）にたどれば、その人から遠ざかるようなねじ（JIS B 0101 参照）。（412）
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
left-hand thread
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2036
用語： ボデー
定義：
ボデーとは、タップの基幹部、それ自身が切れ刃（※3）を形成するか、又はブレード若しくはチップを保持する部分を含めた全体。
シャンクタイプのタップの場合は、シャンク（※4）前端からねじ部（※5）先端までの部分。
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
body
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2037
用語： 全長
定義：
通常刃部の先端からシャンク末端までを軸に平行に測った長さ。（310）
量記号（参考）：
L
対応英語（参考）：
overall length
分類： ねじ加工工具用語（タップ） > b）タップの要素
番号： 2038
用語： 刃部
定義：
タップの切削に直接あずかる部分。
切れ刃、すくい面及び逃げ面からなる。
量記号（参考）：
−
対応英語（参考）：
cutting part
（※1）
JIS B 0101 は、以下のJIS規格になります。
JIS B 0101
ねじ用語
この規格では、一般に用いるネジの”ねじ基本”及び”ねじ部品”（座金・ピン・リベットを含む。）に関する用語及びその定義について規定されています。
詳細はこちらを参照ください。
ネジ規格・用語-ねじの種類,寸法,ボルト,ナット,タップ,インチ,管用,台形ネジ,加工等
（※2）
山の頂とは、ねじ山の両側のフランクを連絡する面のことです。
JIS B 0101（ねじ用語）にも規定があります。
（※3）
切れ刃とは、すくい面が逃げ面につながる部分のことです（下図参照）。
（※4）
シャンクとは、タップの柄部のことです（下図参照）。
使用に際してこれを保持します。
（※5）
ねじ部とは、食付き部を含んだねじ山のある部分のことです（下図参照）。
[ タップ・ダイス・リーマ ＞ タップの要素 ]
