食付き部の山数/食付き部の先端径/食付き部の逃げ/食付き部の逃げ量
主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”b)タップの要素”に分類されている用語のうち、『食付き部の山数』、『食付き部の先端径』、『食付き部の逃げ』、『食付き部の逃げ量』のJIS規格における定義その他について。
金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”b)タップの要素”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『食付き部の山数』、『食付き部の先端径』、『食付き部の逃げ』、『食付き部の逃げ量』などの用語が定義されています。
ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【b)タップの要素】
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2054
用語: 食付き部の山数
定義:
食付き部の長さ(※1)内の山数。(338)
量記号(参考):
nc
対応英語(参考):
number of chamfered threads,
number of lead threads
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2055
用語: 食付き部の先端径
定義:
食付き部(※2)の先端切れ刃(※3)の最小直径。(323、341、357)
食付き部及び食付き部の長さ・先端径・面取り、完全ねじ山部、完全ねじ山部の長さ
量記号(参考):
dp
対応英語(参考):
chamfer point diameter
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2056
用語: 食付き部の逃げ
定義:
食付き部において、切れ刃からヒール(※4)にかけて施した逃げ。(355)
食付き部の逃げ・食付き部の逃げ量
量記号(参考):
−
対応英語(参考):
chamfer relief
分類: ねじ加工工具用語(タップ) > b)タップの要素
番号: 2057
用語: 食付き部の逃げ量
定義:
食付き部において、タップの中心から山の頂(※5)までの半径が切れ刃からヒールまでの間に減少している量。
食付き部の逃げ・食付き部の逃げ量
量記号(参考):
Sc
対応英語(参考):
indicator drop chamfer relief
(※1)
食付き部の長さとは、軸に平行に測った食付き部の長さのことです。
(※2)
食付き部とは、タップが工作物に食い付いて、切削又は盛り上げながらタップ自身を案内する部分のことです。
(※3)
切れ刃とは、すくい面が逃げ面につながる部分のことです(下図参照)。
(※4)
ヒールとは、逃げ面と溝とのつなぎとなる部分のことです(上図参照)。
(※5)
山の頂とは、ねじ山の両側のフランクを連絡する面のことです。
JIS B 0101(ねじ用語)にも規定があります。
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