タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

溝底の径/ランド幅/マージン幅/刃数/パイロット



主として金属切削用として一般に用いるリーマに関する用語について規定しているリーマ用語において、”b)リーマの要素”に分類されている用語のうち、『溝底の径』、『ランド幅』、『マージン幅』、『刃数』、『パイロット』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などの下穴を正確に仕上げると共に、滑らかな仕上げ面を得るために用いるめ穴加工(下穴加工)工具であるリーマの、種類(構造、機能、用途、取付方法などによる分類)リーマの要素、リーマの角度、精度などに関連する用語として、リーマ用語(JIS B 0173)において、”b)リーマの要素”に分類されているリーマ用語には、以下の、『溝底の径』、『ランド幅』、『マージン幅』、『刃数』、『パイロット』などの用語が定義されています。

リーマ用語(JIS B 0173)
⇒【b)リーマの要素


分類: リーマ用語 > b)リーマの要素

番号: 2070

用語: 溝底の径

定義:
溝底の直径(図5参照)。
(※1)

量記号(参考):
dc

対応英語(参考):
core diameter


分類: リーマ用語 > b)リーマの要素

番号: 2071(3.27)

用語: ランド幅

定義:
ランド
(※2)の幅(図5参照)。(※1)

量記号(参考):
t

対応英語(参考):
width of fluted land,
width of land ,
land width


分類: リーマ用語 > b)リーマの要素

番号: 2072

用語: マージン幅

定義:
マージン
(※3)の幅(図5参照)。(※1)

量記号(参考):
tm

対応英語(参考):
margin width


分類: リーマ用語 > b)リーマの要素

番号: 2073

用語: 刃数(はかず)

定義:
円周上の切れ刃
(※4)の数。

量記号(参考):
Z

対応英語(参考):
number of teeth,
number of flutes


分類: リーマ用語 > b)リーマの要素

番号: 2074

用語: パイロット

定義:
一般に工作物の下穴に合わせ、切れ刃を先導するために、リーマの先端に設けた部分(図6参照)。
図6(パイロット・パイロットの長さ・パイロット径・ガイド・油溝)
図6(パイロット・パイロットの長さ・パイロット径・ガイド・油溝)

量記号(参考):

対応英語(参考):
pilot


(※1)
溝底の径、ランド幅、マージン幅 については、以下の図5を参照ください。
図5(溝の深さ・溝底の丸みの半径・溝底の径・ランド幅・マージン幅)
図5(溝の深さ・溝底の丸みの半径・溝底の径・ランド幅・マージン幅)

(※2)
ランドとは、切れ刃からヒールまでの堤状の幅をもった部分のことです(以下の図4参照)。
図4(すくい面・食付き逃げ面・外周逃げ面・食付き切れ刃・外周切れ刃・ランド・マージン・ヒール・コーナ・溝・溝底の丸み)
図4(すくい面・食付き逃げ面・外周逃げ面・食付き切れ刃・外周切れ刃・ランド・マージン・ヒール・コーナ・溝・溝底の丸み)

(※3)
マージンとは、ランド上で、切れ刃に連なり逃げが付いていない部分のことです(上の図4参照)。

(※4)
切れ刃とは、刃部の構成要素の一つで、すくい面と逃げ面との交線のことです。
なお、すくい面とは、切れ刃に続く溝面のことであり、また、逃げ面とは、切削仕上げ面との不必要な接触を避けるために逃した面のことです。
逃げ面が複数からなる場合は、切れ刃に近い方から順に第一逃げ面、第二逃げ面などといいます。
すくい面については、上の図4を参照ください。