摩耗/逃げ面摩耗/外周逃げ面摩耗/食付き逃げ面摩耗
主として金属切削用として一般に用いるリーマに関する用語について規定しているリーマ用語において、”e)リーマの刃部の損傷”に分類されている用語のうち、『摩耗』、『逃げ面摩耗』、『外周逃げ面摩耗』、『食付き逃げ面摩耗』のJIS規格における定義その他について。
金属部品などの下穴を正確に仕上げると共に、滑らかな仕上げ面を得るために用いるめ穴加工(下穴加工)工具であるリーマの、種類(構造、機能、用途、取付方法などによる分類)リーマの要素、リーマの角度、精度などに関連する用語として、リーマ用語(JIS B 0173)において、”e)リーマの刃部の損傷”に分類されているリーマ用語には、以下の、『摩耗』、『逃げ面摩耗』、『外周逃げ面摩耗』、『食付き逃げ面摩耗』などの用語が定義されています。
リーマ用語(JIS B 0173)
⇒【e)リーマの刃部の損傷】
分類: リーマ用語 > e)リーマの刃部の損傷
番号: 5001
用語: 摩耗
定義:
切削中に刃部(※1)に生じた漸進的な損失。
量記号(参考):
−
対応英語(参考):
wear
分類: リーマ用語 > e)リーマの刃部の損傷
番号: 5002
用語: 逃げ面摩耗
定義:
逃げ面(※2)に生じた摩耗(図14参照)。(※3)
量記号(参考):
−
対応英語(参考):
flank wear
分類: リーマ用語 > e)リーマの刃部の損傷
番号: 5003
用語: 外周逃げ面摩耗
定義:
外周逃げ面(※4)に生じた逃げ面摩耗(図14参照)。
量記号(参考):
−
対応英語(参考):
peripheral flank wear
分類: リーマ用語 > e)リーマの刃部の損傷
番号: 5004
用語: 食付き逃げ面摩耗
定義:
食付き逃げ面(※5)に生じた逃げ面摩耗(図14参照)。
量記号(参考):
−
対応英語(参考):
chamfer flank wear
(※1)
刃部とは、リーマの切削に直接あずかる部分で、切れ刃、すくい面及び逃げ面からなる部分のことです(以下の図2参照)。
図2(軸・刃部・シャンク・首・食付き部・先端面取り部・シャンク四角部・タング)
(※2)
逃げ面とは、切削仕上げ面との不必要な接触を避けるために逃した面のことです。
逃げ面が複数からなる場合は、切れ刃に近い方から順に第一逃げ面、第二逃げ面などといいます。
(※3)
図14は、以下です。
図14(マージン・逃げ面摩耗・すくい面摩耗・クレータ摩耗・チッピング)
図14(外周逃げ面摩耗・食付き逃げ面摩耗・コーナ逃げ面摩耗・外周逃げ面摩耗の長さ・外周逃げ面摩耗幅・食付き逃げ面摩耗の長さ・コーナ逃げ面摩耗幅)
(※4)
外周逃げ面とは、外周の切れ刃(刃部の構成要素の一つで、すくい面と逃げ面との交線)の逃げ面のことです(以下の図4参照)。
図4(すくい面・食付き逃げ面・外周逃げ面・食付き切れ刃・外周切れ刃・ランド・マージン・ヒール・コーナ・溝・溝底の丸み)
(※5)
食付き逃げ面とは、食付き部(リーマが工作物に食い付いて主として切削作用を行う部分)の逃げ面のことです(上の図4参照)。
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