タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

スパイラルポイント角/すくい角



主として金属加工用として一般に用いるタップに関する用語について規定しているネジ加工工具用語(タップ)において、”c)タップの角”に分類されている用語のうち、『スパイラルポイント角』、『すくい角』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などのねじ加工用の工具であり、主に下穴にめねじを形成するおねじ形のネジ加工工具であるタップの、種類(構造、機能、用途、ねじの種類、製造方法、溝の形態などによる分類)タップの要素、タップの角、精度などに関連する用語として、ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)において、”c)タップの角”に分類されているねじ加工工具用語(タップ)には、以下の、『スパイラルポイント角』、『すくい角』などの用語が定義されています。

ねじ加工工具用語-第1部:タップ(JIS B 0176-1)
⇒【c)タップの角


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > c)タップの角

番号: 3005

用語: スパイラルポイント角

定義:
スパイラルポイント
(※1)の溝のねじれ角(※2)。(345)
スパイラルポイント角
スパイラルポイント角

量記号(参考):
σ

対応英語(参考):
spiral point angle


分類: ねじ加工工具用語(タップ) > c)タップの角

番号: 3006

用語: すくい角

定義:
基準面(Pr)に対するすくい面
(※3)の傾きを表す角(JIS B 0170(※4) 参照)。
備考:
レーキ角
(※5)及びフック角(※6)を総称した角。
すくい角・ヒール角
すくい角・ヒール角

量記号(参考):
γ

対応英語(参考):
rake,
rake angle


(※1)
スパイラルポイントとは、食付き部(タップが工作物に食い付いて、切削又は盛り上げながらタップ自身を案内する部分)にねじれ溝(タップの軸に対してねじれている溝)を付けた部分のことです(下図参照)。
スパイラルポイント

(※2)
溝のねじれ角とは、溝とその一点を通る軸線に平行な直線とがなす角のことです(下図参照)。
溝のねじれ角

(※3)
すくい面とは、切削を営む主体となる面のことです。切りくずがこの面を擦過します。

(※4)
JIS B 0170 は、以下のJIS規格になります。

JIS B 0170
切削工具用語(基本)

この規格では、主として金属切削用として一般に用いられる切削工具に共通な基本的な用語及びその定義について規定されています。

(※5)
レーキ角とは、すくい面がレーキの場合のすくい角のことです。

(※6)
フック角とは、軸直角断面上において切れ刃を通る中心線とすくい面上の切れ刃とねじの谷底とを結んだ直線とがなす角、又はその中心線と切れ刃におけるすくい面の接線とがなす角のことです。