タップ,ダイス,下穴,加工,リーマ,転造,ねじ加工工具の種類など

 

外周逃げ角/食付き逃げ角/ねじれ角



主として金属切削用として一般に用いるリーマに関する用語について規定しているリーマ用語において、”c)リーマの角度”に分類されている用語のうち、『外周逃げ角』、『食付き逃げ角』、『ねじれ角』のJIS規格における定義その他について。

金属部品などの下穴を正確に仕上げると共に、滑らかな仕上げ面を得るために用いるめ穴加工(下穴加工)工具であるリーマの、種類(構造、機能、用途、取付方法などによる分類)リーマの要素、リーマの角度、精度などに関連する用語として、リーマ用語(JIS B 0173)において、”c)リーマの角度”に分類されているリーマ用語には、以下の、『外周逃げ角』、『食付き逃げ角』、『ねじれ角』などの用語が定義されています。

リーマ用語(JIS B 0173)
⇒【c)リーマの角度


分類: リーマ用語 > c)リーマの角度

番号: 3010(3.30)

用語: 外周逃げ角

定義:
軸に垂直な面で、仕上面に対する外周切れ刃
(※1)の逃げ面(※2)の傾きを表す角。
外周逃げ角が複数からなる場合は切れ刃に近い方から順に第1外周逃げ角、第2外周逃げ角などという(図11参照)。
図11(外周すくい角・外周逃げ角)
図11(外周すくい角・外周逃げ角)

量記号(参考):
αf

対応英語(参考):
peripheral relief angle,
lead normal clearance


分類: リーマ用語 > c)リーマの角度

番号: 3011

用語: 食付き逃げ角

定義:
食付き角
(※3)に平行な面と、食付き切れ刃(※4)の逃げ面の傾きを表す角(図11参照)。
図11(食付きすくい角・食付き逃げ角)
図11(食付きすくい角・食付き逃げ角)

量記号(参考):
αo

対応英語(参考):
chamfer relief angle


分類: リーマ用語 > c)リーマの角度

番号: 3012(3.23)

用語: ねじれ角

定義:
ねじれのつる巻線とその上の一点を通るリーマの軸に平行な直線とがなす角(図12参照)。
b0173_3012_3013(fig12).jpg
図12(ねじれ角・食付き角)

量記号(参考):
σ

対応英語(参考):
helix angle


(※1)
外周切れ刃とは、外周の切れ刃(刃部の構成要素の一つで、すくい面と逃げ面との交線)のことです(以下の図4参照)。
図4(すくい面・食付き逃げ面・外周逃げ面・食付き切れ刃・外周切れ刃・ランド・マージン・ヒール・コーナ・溝・溝底の丸み)
図4(すくい面・食付き逃げ面・外周逃げ面・食付き切れ刃・外周切れ刃・ランド・マージン・ヒール・コーナ・溝・溝底の丸み)

(※2)
逃げ面とは、切削仕上げ面との不必要な接触を避けるために逃した面のことです。
逃げ面が複数からなる場合は、切れ刃に近い方から順に第一逃げ面、第二逃げ面などといいます。

(※3)
食付き角とは、軸に対して傾けた食付き部の角のことです。
食付き角が複数からなる場合は先端に近い方から順に第1食付き角、第2食付き角などといいます(以下の図12参照)。
b0173_3012_3013(fig12).jpg
図12(ねじれ角・食付き角)
b0173_3014(fig12).jpg
図12(食付きテーパ)

(※4)
食付き切れ刃とは、食付き部の切れ刃(刃部の構成要素の一つで、すくい面と逃げ面との交線)のことです(上のの図4参照)。